曲線のトレースのコツ・其の1

イラストなどをトレースする際、慣れないうちは曲線部分のトレースを非常に難しく感じます。
繰り返し練習して上達するしかないのですが、ちょっとしたコツや鉄則を知っていると上達も早いでしょう。
幾つか紹介しますので参考にして下さい。

【鉄則1】なめらかな曲線を作るハンドルは必ず一直線です

真円や楕円を描き、「ダイレクト選択ツール」で変形させます。

@「ダイレクト選択ツール」でパスやアンカーをクリックすると「ハンドル」が現れますので、「ハンドル」を
 ドラッグして長さを変えたり、方向を変えてみます。
 
「ダイレクト選択ツール」で「ハンドル」を操作すると、もう一方の「ハンドル」も連動して動き、常に一直線を保っています

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Aでは、さらにもう一つ。「ペンツール」でクリックしながらジグザグを描き、両端以外のアンカーポイントを
 「アンカーポイントの切り替えツール」で「Shift」キーを押しながらドラッグして下さい。
 ジグザグの線が、なめらかな波形線になります。

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Aから覚えるコツは、曲線のトレースの際、アンカーポイントを作る位置(ペンツールでクリックする位置)に
 迷ったら、最も突き出ている個所と最もへこんでいる個所とコーナーのある個所でクリックすると上手くできます。

【コツ1】アンカーポイントを作る位置に迷ったら最突部と最低部とコーナのある部分でクリックする


【コツ2】ペンツールで要所をクリックし、直線のクローズパスを描き、後で修正する

それでは【鉄則1】と【コツ1】をふまえた上で、あえて【コツ2】の方法のみでトレースしてみます。

素材として「Rolling Stones」のロゴマークを用意しました。
↓↓↓チャレンジされる方は、画像をクリックし画面が切り替わったら、再度クリックすると原寸画像が出ますのでそれを使用して下さい。
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■手順1・新規ファイルを開き、テンプレートとして画像を配置する。

@新規ファイルの設定は、「サイズ」A4・「カラーモード」CMYKにして開きます。

A「ファイル」-「配置」をクリックすると「配置ダイアログボックス」が開くので、
 左下の「テンプレート」にチェックを入れて、画像を選択し「配置」ボタンを押します。

Bレヤーパネルの目玉アイコンを「Ctrl」キーを押しながら クリックし、「アウトライン表示」に切り替えます。

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■手順2・画像をよく見て考え、どうなっているのか理解する。

画像を観察すると、「赤」い部分の上に「黒」い部分が重なっていて、さらにその上に「白」い部分が重なっているのがわかります。
要するに、まず描くべきは最下部の「赤」い部分で、アウトラインを描いた後、全体を「赤」で塗りつぶします。
次に「黒」の部分のトレースですが、「白」い歯の部分も含めてトレースします。そうすることで、歯の部分は「黒」い部分を
コピー&前面へペーストして、修正して作成できるので歯の上部のパスと「黒」の上部のパスが完全に合うわけです。


■手順3・「ペンツール」で外周の要所をクリックし、直線のクローズパスを作る。

「ペンツール」で【コツ1】の要領で最突部と最低部とコーナー部分をクリックし、直線でつなぎます。
後で修正をする際、アンカーポイントを追加したり削除する場合がありますが、なるべく少なめにアンカーを作ります。

ここで、コツを追加しておきます。

【コツ3】アンカーポイントはなるべく少ない方が綺麗に仕上がる。

【コツ4】「S」字になっている個所は両端にアンカーを作り、「S」字の中には作らない。

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■手順4・「アンカーポイントの切り替えツール」で「アンカー」から「ハンドル」を出し調整する。

どのアンカーから始めてもかまいませんが、とりあえず「@」のアンカーから始めてみます。
「@」のアンカーを「アンカーポイントの切り替えツール」でドラッグするとハンドルが出ます。
「a」のパスと背景が合う部分でドラッグをやめます。
同じ要領で「A」のアンカーをドラッグしハンドルを引き出しながら「b」のパスを背景に合わせます。

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■手順5・「S」字のパスを調整する。

「c」のパスは「S」字になります。
「B」のアンカーをドラッグして、背景に近い位置に合わせます。

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「A」のハンドルを伸ばして「c」のパスを背景に合わせます。
※この時、「b」のパスは背景に合っていますから、角度を変えずに伸ばします。角度を変えると「b」がずれます。

「B」のハンドルも伸ばしたり、角度を変えたりしながら背景に合わせます。
※なるべく背景に近づけます。この段階ではまだ完全に合いません。

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★★曲線のトレースのコツ・其の2へ続きます★★

曲線のトレースのコツ・其の2

■手順6・アンカーを正しい位置へ移動し調整する。

「c」のパスが背景と合わないのは、拡大するとわかります。
2点間のパスは「S」字を描くことが出来ますが、「B」のアンカーの少し前の位置で「S」字は終わっており、
現在の「B」のアンカーは別方向へ角度を変えた位置にあります。

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「B」のアンカーを「ダイレクト選択ツール」で選択し、キーボードの矢印キーで少しずつ移動して正しい位置へ配置します。

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「A」のハンドルを「ダイレクト選択ツール」で伸縮させ、「B」のハンドルも伸縮と角度を変えながら背景に合わせます。

※「A」のハンドルの角度は変えません。

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■手順7・アンカーを追加して調整する。

「B」のアンカーを移動したので、「B」と「C」の間の曲線は「S」字以上の曲線になっていて、
2点では足りないのが明白ですので、アンカーポイントを追加します。

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「B」の部分を拡大して観察すると、「S」字になった部分があるので、
「B」「C」間のパスの任意の位置を「ペンツール」でクリックしてアンカーを追加します。

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追加したアンカーを「ダイレクト選択ツール」で選択し、背景のラインに角度の変化があるあたりに移動します。

移動後、追加したアンカーのハンドルを「ダイレクト選択ツール」で角度を変えたり伸ばしたりしながら、「d」のパスを背景に合わせます。

※次のアンカーとの関係で、うまく合わない場合がありますが、およそ合わせておいて後で修正できます。

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■手順8・次のアンカーのハンドルを引き出し背景に合わせる。

「C」のアンカーを「アンカーポイントの切り替えツール」でドラッグしてハンドルを引き出します。
その際、「f」のパスを背景に合わせドラッグをやめます。

※これ以降、便宜的に新しく作ったアンカーは「'」(ダッシュ)を付けて表示することにします。

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★★曲線のトレースのコツ・其の3へ続きます★★

曲線のトレースのコツ・其の3

■手順9・パス両端のハンドルの長さを調整して背景に合わせる。

「C」と「B'」のハンドルを「ダイレクト選択ツール」で角度を変えずに伸ばし、パス「e」を背景に合わせます。

※角度を変えると「B」〜「B'」のパス、「C」〜「D」のパスがずれてしまいます。
 
【コツ5】ハンドルを伸ばす際、反対側のパスが出来あがっている場合は、角度を変えない。

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※「e」のパスが背景に合いにくい場合は、「B'」か「C」の位置が正しくないので、
 拡大して背景のラインをよく観察し、移動して調整して下さい。


■手順10・次のアンカーからハンドルを引き出し、パスを背景に合わせる。

「E」のアンカーを「アンカーポイントの切り替えツール」でドラッグしてハンドルを引き出しながら、「g」のパスを背景に合わせます。

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【コツ5】に従って「E」のハンドルを角度を変えずに伸ばしてみますが、「h」のパスは背景に合いません。
角度を変えて「h」のパスを背景に合わせると、「g」のパスがずれてしまいました。

これは、「D」のアンカーポイントにもハンドルが必要だったということです。

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「D」のアンカーを「アンカーポイントの切り替えツール」でドラッグしてハンドルを引き出します。

「f」のパスは「D」のアンカーにハンドルが無い状態で背景と合っていましたので、
ハンドルの先を「アンカーポイントの切り替えツール」でクリックして消去すると、再び背景に合います。

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「ダイレクト選択ツール」で「D」のハンドルは自由に伸縮、角度調整を行い、
「E」のハンドルは角度を変えずに伸縮させて「g」のパスを背景に合わせます。

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修正すると下の画像のようになります。

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■手順11・次のアンカーからハンドルを引き出し、背景に合うようパスを調整する。

「F」と「G」のアンカーを「アンカーポイントの切り替えツール」でドラッグしてハンドルを引き出し、
「i」のパスが背景と重なるように調整します。

※「h」のパスがずれますが、「F」のハンドルが無い状態で背景と合っていましたので、
 「アンカーポイントの切り替えツール」でハンドルの先端をクリックして削除すれば背景と合います。

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★★曲線のトレースのコツ・其の4へ続きます★★

曲線のトレースのコツ・其の4

■手順12・アンカーを追加してパスを背景に合わせる。

「G」と「@」のハンドルを調整する前に、「G」〜「@」の背景のラインを観察すると、「S」以上の曲線になっています。
これではハンドルを調整しても背景に合いませんので、新しいアンカーが必要になります。

よくあることですが、最初に「ペンツール」で要所をクリックして直線で結んだ際、見逃してクリックし忘れているのです。

「j」のパス上を「ペンツール」でクリックして、アンカーを追加します。

背景のラインを観察して、曲線の角度が変化している部分を見つけ、そこへ追加したアンカーを「ダイレクト選択ツール」で選択し移動します。
※移動の微調整はキーボードの矢印キーで行います。

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新規アンカー「G'」を「アンカーポイントの切り替えツール」でドラッグし、ハンドルを引き出します。

「ダイレクト選択ツール」で「G」と「G'」のハンドルを調整し、「j」のパスを背景に合わせます。

※「G」のハンドルは伸縮のみで、角度を変えません。
 「G'」のハンドルは伸縮と角度調整を行います。

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■手順13・最後のパスを調整する。

いよいよ最後のパス「k」を背景に合わせますが、「G'」と「@」のハンドルのどちらか一方を伸ばすだけで、背景と合うはずです。

重要なのは、「G'」と「@」のどちらのハンドルでもOKなんですが、ハンドルの角度を変えないということです。
なので、この場合、「G'」のハンドルを操作するより、「@」のハンドルを操作したほうが、水平なのでずれにくいです。

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これで「赤」の部分のトレースは完成しました。
左が全てのハンドルを表示した状態です。右が背景を非表示にし、パスだけを表示しています。

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「レイヤーパネル」の目玉アイコンを「Ctrl」を押しながらクリックし、「プレビューモード」に切り替え、
オブジェクトを「選択ツール」で選択し、「コントロールパネル」から「塗り:赤」・「線:なし」に設定します。
「レイヤーパネル」のテンプレートレイヤーの左のアイコンをクリックして、テンプレート(背景)を非表示にして、仕上がりをチェックします。

※下の画像では、「レイヤーパネル」を拡大しています。実際の表示と異なりますので注意してください。

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■手順14・「黒」の部分のトレースの準備をする。

「レイヤーパネル」で「赤」いオブジェクトが描画された「レイヤー1」をドラッグし、
「新規レイヤーを作成」の上で放すと「レイヤー1のコピー」レイヤーが作成されます。

「レイヤー1のコピー」レイヤーの目玉アイコンを「Ctrl」を押しながらクリックし、アウトラインモードに切り替えます。

「赤」いオブジェクトが描画された「レイヤー1」の目玉アイコンをクリックし非表示にし、
目玉アイコン右の部分もクリックしロックをかけておきます。

テンプレートレイヤーの右端のアイコンをクリックし、テンプレート(背景)を表示します。

「塗り:なし」・「線:黒」にしておきます。

これで準備完了です。

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「新規レイヤー」ではなく「赤」いオブジェクトが描画された「レイヤー1」をコピーして使用するのは、
「赤」いオブジェクトと「黒」い部分のラインに重なった部分(共通の部分)があるからです。
なので、綺麗に重ねるために、コピーして重なった部分(共通の部分)を利用します。

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★★曲線のトレースのコツ・其の5へ続きます★★
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